7/29(日本時間)にロサンゼルスで開催された試合が、9/10のWOWOWエキサイトマッチで放送されたので、その感想を述べていきます。
マイキー・ガルシア VS ロバート・イースターjr
(引用元:Photos: Mikey Garcia Drops, Overpowers Robert Easter To Unify - Boxing News)
◯結果
「ガルシア判定勝利」3−0(118-109、117-110、116-111)
インディー採点
採点を見ると、マイキー選手の圧勝に見えますが、圧倒的な差までは感じない試合でした。
マイキー選手勝利なのは間違いなく、再選してもまだまだマイキー選手が勝つでしょうが、ひょっとしたら逆転の可能性も少しは漂ってましたし、気を抜いたらやられそうな試合でもあったからです。
流石に、身長・リーチで10㎝以上も差がある選手と対戦するのは楽ではなかったということなのでしょう。
試合展開は、プレッシャーをかけて中に入り込み一発を狙うマイキー選手、中に入り込ませずジャブでペースを握ろうとするイースター選手、という構図で12Rが過ぎていきました。
試合の序盤から、意外だったのは、距離です。
マイキー選手の踏み込みが思った以上に速く深いので、イースター選手の長い距離でも同じように戦えていました。基本、ジャブだけの差し合いだったら、互角だったと思います。こんだけ体格差があるのに、これは驚きました。
狙いすぎて、打ち続けるイースター選手のジャブを何発ももらうことはありましたが、構わず中に入り、ガードが弾かれるほどのパンチ力で打ち込んでいきポイントを抑えました。
3Rにはダウンも奪い、結果、ガルシア選手の完勝ということで2団体の王者となりました。
イースター選手は、ジャブよかったんですけど、カウンターがもう少し欲しかった気がします。それがあれば、相手をもう少し警戒させられたかもしれないからです。
・マイキー選手の強さ
現在のボクシング界で、パウンドフォーパウンドの上位にあげられる選手の常連を務めるマイキー選手。
しかし、世間で言われているほど、マイキー選手のことを強いと思っていないインディーなのですが、この試合をみると少しだけその理由がわかった気もしました。
改めて強さを考え、以下のポイントにまとめてみました。
①ジャブとワンツーのフォームが同じ
②速い踏み込み
③パンチ力
④攻めるタイミングの良さ
特に、①のポイントが最も武器だと思っています。
ジャブだけのジャブと、ワンツーの時のジャブのフォームが、右手の位置も含めてほぼ一緒なんですよ。たぶん、小さい頃から相当意識して作り上げたのだと思います。でないと、自然にこういうフォームはつくれません。
ワンツーが来る時のジャブって流れで打って来るからなんとなくわかるんですけど、同じだと当然ながら区別が難しいので、だからこそ、毎度のこと相手にワンツーがぼんぼん当たるんだと思います。
加えて、あの踏み込みですから、ここっていうタイミングで来られたら、避けられません。
ワンツーという基本的なパンチですが、そういうのを武器にすると強いですね。自然だから、対策がしずらいので。
今回の試合を見た後だと、インディーPFPランキングの基準値も上がってしまうんですよねー笑。今まで、マイキー選手のポイントは低めにしてましたから。。
次やるときは、もう少しポイントが上がっているでしょう。
今後はロマチェンコ選手やウェルター級のトップ選手たちとの試合が期待されておりますが、それも楽しみですねー。
個人的には、ウェルター級で戦う方が良い戦績を残すと思っています。
というか、ロマチェンコには勝てそうにない、そう思うだけです。
だって、相性的にはロマチェンコ選手が超有利そうなんですもん。サリドみたいにダーティでもないし、リナレス選手みたいにスピードもないとなると、ロマチェンコ選手不利な状況というのが考えにくくないですか?
マイキー選手の有利は体格とパンチ力だけだと思います。
んま、決まったら絶対見たいし、応援はもちろんマイキー選手だけどね!笑
ルイス・オルティス VS ラスバン・コジャヌ
◯結果
「オルティスTKO勝利」2R2分8秒
オルティス選手が、前回のワイルダー選手との激闘からの復帰戦を無事勝利で飾りました。
仕留めたパンチは、右フック左ストレートのワンツーでした。オルティス選手が得意なワンツーパンチです。
このワンツー、普通と少し違う点がありました。それは踏み込みの位置です。
普通右対左の試合で攻める場合というのは、相手の外側に踏み込むのですが、今回捉えた時の踏み込みの位置は、完全に相手の内側にステップインしていました。
こうする時って、だいたい前の手のジャブやフックを当てたい時にしがちなのですが、オルティス選手の場合、フックを当てたい時に内側に踏み込むことが多いです。そっちの方が回して当てやすい位置にあるからなのでしょう。
さらに、オルティス選手がすごいのは、ここから左ストレートまでスムーズに繋げられることです。
動きながらやってみるとわかるのですが、内側に踏み込み右フックを打った時点で、相手は自分の外側にいるはずなので、自分はそこからもう一度踏み込んで体をひねってパンチを当てていかなければならないので、随分足腰の力が必要になります。
これを自然と打ち込めるということは、相当な足腰をしていると言えます。
ちゃんと左まで打ってきたから、相手のコジャヌ選手も反応できなかったのだと思います。
先に述べたマイキー選手もそうでしたが、ワンツーが得意な選手というのは、踏み込みも上手いです。ただ、速いだけじゃなく、タイミングや位置まで細かく練習から意識しているんだと思います。
足の位置をみると、意外と面白い発見ができるので、これからもっと意識して見ていきたいですね。
しかし、オルティス選手は強いんですけど、今後の展望は見えませんなー。王者目指せるマッチメイクを組ませてもらえるのかなー。。
以上。
マイキー選手は、すっかりマイキー・ガルシアという名前で浸透してますが、ミゲール・ガルシアという本当の名前はもう使わないのでしょうか笑。
「マイキーよ、どこにいったか、ミゲールは」ってジョー小泉さんが上手いこと俳句にしてましたが、本当にその通りですね。
そもそも、マイキーってどういう意味でつけられたの?笑
たまーに気になる。。
ではでは。