緊迫した良い試合でしたね!
結果は少し残念でしたが、惜しい試合でした。
予想とは若干違いましたが、大まかな流れは予想通り、いや僕にとっては良い方向に超えてきた試合内容でした。
有効打を見つけるのにもやっぱり苦労しましたね。
それでは感想にいきたいと思います。
ホルヘ・リナレス VS ワシル・ロマチェンコ
(引用元:Photos: Lomachenko Dropped, Rises To Stop Linares in MSG - Boxing News)
「ロマチェンコKO勝利」10R2分8秒
インディー採点(9Rまで)
元々、リナレス応援だった僕にとっては残念な結果となってしまいました。
しかし、それは結果だけを見た場合です。リナレス選手はダウンも奪ったし、ロマチェンコ勝ちはさせませんでしたから、まだ良い負けだったと思っています。ハンドスピードは負けてませんでしたし、相手の動きにも対応していきましたからね。
ロマチェンコも同じ人間なんだ、ということを思い出させてくれたので、今後ロマチェンコに挑戦していく選手たちにもなんらかのヒントを与えてくれたのではないでしょうか。
一方のロマチェンコ選手ですが、この試合を見て僕の好感度が上がりました笑。おそらく、必死に勝とうとしている様子がはっきりと感じられたからだと思います。
後半まで試合が伸びていったり、良いパンチをもらったりするたびに、さすがのロマチェンコ選手もしんどそうな表情を見せ始めるのですが、それでも負けてはいけないんだと終始本気を出した試合を見せてくれました。
いつものじわじわ心を折って勝とうとするような試合は流石にできませんでした。その代わりに、久しぶりにキレイなKO勝利を見せてくれました。やっぱこういう勝ち方の方が見ててスッキリします。
今までの選手では、ちょっと実力差がありすぎたので、ロマチェンコ選手の良さを引き出すことができなかったのでしょうね。それも全てリナレス選手が善戦してくれたおかげです。
・ハンドスピードは互角!しかし、、
これには少し驚きました。瞬間のスピードも考えるなら、むしろリナレス選手の方が上だったと思います。
しかし、手数が圧倒的に違いました。先手を取るのも圧倒的にロマチェンコ選手でした。リナレス選手の方は、カウンターを狙いすぎたのか、相手のスピードを見入ってしまったのか、受け身の姿勢が多すぎたと思います。
というか、ロマチェンコ選手の手数が多すぎるといった方が正しいかもしれませんね笑。
いつもは序盤様子見で徐々にエンジンかかってくるロマチェンコ選手も、今回は珍しく1Rから手数多めで前にも出てきました。いつもより上の階級に挑戦するとあって、プレッシャーをかけられる側の流れには持っていかないようにする作戦だったのかもしれません。
そういう序盤からの展開もあってか、最初に手を出すのはロマチェンコ選手、打ち返すのがリナレス選手という風に、どんどんどんどん手数に差が生まれていきました。
まあ、狙った分、相手の右ジャブに右ストレートのカウンターでダウンを奪えたということも言えるんでしょうけどね。
・あの動きに対応!?
ハンドスピード以外にもう一つすごいと思ったのが、相手の早いポジショニングに対応していったことです。
ロマチェンコ選手って足のスピードを活かして四方八方どこにでもポジショニングするという印象があったのですが、よく見ると相手の左側(ロマチェンコ選手にとっては右側)に回りこむ時の方が多いんですよね。特に自分が打ち終わった後回りこむ場合には、多くがこのパターンです。自分がパンチを打ち終えた流れだから、体勢的に動きやすいのかもしれません。
そして、今回は特にリナレス選手の外側に回りこむ動きが非常に多かったです。リナレス選手の右を警戒していたからというのもあると思います。
リナレス選手も最初のうちは、パンチでさえもポジショニングだけで避けられてしまうぐらいでした。「あー、今回もこの動きにはついていけないのかなー」と私インディーも相当な不安にかられたものです。
しかし!リナレス選手が次第に動きをその予測して、相手の打ち終わりにはパッと自分の左側を見て準備し始めたではありませんか!5Rに解説の飯田さんからもこれはいい傾向であるという説明がありました。
やっぱリナレス選手ってすごいんですね。その相手の動きへの対応力が6Rのダウンにも少しは影響していると思います。
・なんでもできるから、やっぱりハイテクボクサー
気を抜いた所にダウンを奪われて少し慎重になったロマチェンコ選手ですが、それ以降基本となるジャブの手数、有効打が目立つようになりました。9Rには相手の内側からガードの間を抜くようなジャブが頻繁に当てていました。6Rに奪われたダウンが右ジャブへのカウンターだったにも関わらずです。
また、たまに左側にポジションを取ってすぐに強めの左を突き上げるシーンもありました。接近戦でガードをあげて打ち合うこともできます。さらに、10Rに相手を仕留めたのは左のボディブローです。精神力も見せてくれました。
要するに、なんでもできるってことです笑。
リナレス選手もすごいですが、ロマチェンコ選手はさらにすごいですね。以前からわかってはいたことなんですが、今回は素晴らしい場面を多くて改めてそれに気づきました。
この試合でライト級の世界王者になりましたが、まだSフェザーの王者でもあるようです。もうこの選手に限っては、特例で二階級でベルトを持たせてあげても良いのではないでしょうか。メイウェザーなら許されていましたが、実力だけならそれぐらいのレベルにあるはずです。
そして、今後はリナレス選手ぐらいの強い選手と対戦していってほしいと思います。でないと、ロマチェンコ選手の良いシーンが見れず、また僕の好感度が下がっていってしまいそうですから笑。
・その他
良い試合は良い試合でも、ハイレベルな技術戦の良い試合でしたね。
とても面白かったです。ありがとうございました。
最後に、気になったことを一つ。
ロマチェンコ選手に黄色のグローブはいかんでしょう!目がチカチカしちゃうやん!??笑
以上。
ワイルダーVSオルティス以来の面白い試合でしたね。
今年はニュースは良くないですが、注目試合の中身は面白い試合が多い気がします。
ララVSハード、ブローナーVSバルガスのような面白い試合も4月にありましたが、いつものようにWOWOWさんが1ヶ月過ぎた後に放送してくださるそうなので、実況解説含めて楽しみに見たいと思います。その時に感想も書く予定です。
次は井上選手のバンタム級挑戦試合がありますね。
うおー!なんというタイミングで実現してくれたんだー!サイコー!
— インディー (@k_indiiii) 2018年5月10日
WBSSバンタム級の3王者出場 井上尚弥の参戦に期待 https://t.co/P8ZJKh91vg
バンタム級も盛り上がりそうなので楽しみです。
ではでは。