7/23(日)は、また新しい日本人ボクサーの世界戦が放送されました。
(写真引用元:http://boxingnews.jp/news/49439/)
毎週WOWOWエキサイトマッチさんからメルマガが送られてくるのですが、(おそらく)それと同時に「ジョー小泉の『倒れたら立ち上がれ』」というエキサイトマッチファンクラブ限定コラムも更新されます。
こんな感じです。
ジョーさんらしい内容が満載で、僕は毎回楽しみに読ませてもらっています。
WOWOW会員の方は、エキサイトマッチファンクラブに無料登録して読んで見てください。
そもそも会員でない方も、8、9月は面白いボクシングの試合目白押しですよ。
その今週のコラムvol.148には、バンタム級以下は日本が活躍中といったような内容が書かれていました。
しかし、今日本は軽量級が強いですねー。今週のエキサイトマッチのジョーさんのコラムでも紹介してあったけど、米「リング」誌の世界のボクシング情勢という特集でも、軽量級は日本人が総ナメだったそうな。
— インディー (@hirosimafukuok2) 2017年7月21日
アマチュア選手見てても、今後もまだまだこの軽量級がくると思われる。
こういった記事を読んでいた矢先、新たな注目選手らがテレビ東京を中心として取り上げられました。
そう、それが京口鉱人選手です!
いやー、面白い選手が出てきましたね。
しかも、久しぶりにプロモーション、試合前から注目される選手の登場です!
テレビ東京は、田口選手と統一選の噂のある田中選手やボクシングの試合解説としては珍しい亀田興毅をゲスト解説に呼んだりしており、
その様子から、今回の試合に懸けた力の入れ方強いことも伝わってきました。
ちゃんと、試合前も試合中も面白かった今回。
さっそく感想を述べていきたいと思います。
京口鉱人 VS ホセ・アルグメド
「京口判定勝利」3-0(116-111 ×2、115-112 ×1)
インディー採点「京口判定勝利」115-112
ハイライト動画以外で見た京口選手の試合は今回が初めてなんですが、初めて見るスタイルでした。
ステップが軽快で、いかにも元トップのアマ出身選手らしい(国体優勝と全日本選手権準優勝の実力)足使いなのですが、ガードの位置がのぞき見ガードぐらい高めでした。
こういうスタイルって意外といない気がしませんか?
脚使うならガードの位置は普通とか、ガードをしっかり固めるなら脚は止めてファイター戦略とか、大抵どちらか一方のスタイルだと思いますが、京口選手はこれが両方合体したスタイルでした。
たまに、脚が良く動くロマゴンスタイルに見える時もありました。
一方のアルグメド選手は、一つ一つのパンチが大きく、フォームも若干変則的。僕にとっては、少しぐにゃぐにゃしたイメージでした。
そんな感じで腕をぐにゃりと伸ばすから、結構パンチも伸びる。
柔らかいから、パンチ吸収してタフでもある。
やりずらい選手ですね。
・突き上げるパンチが目立つ
煽りでも紹介されていましたが、左のボディブローは上手いですね。
威力はもちろんですが、どんな距離でも変わらない威力と精度のそれが打てるのがすごい。カウンターで打ち込む際には、左側にグッと上半身を倒して踏み込む姿は独特だと思います。
同じく左ボディーブローが得意だった辰吉丈一郎のことを、ジョーちゃんと呼ぶぐらい仲が良いだけあって、かなり洗練されていると思います。
また、左ボディーのみならず、左右の顔面へのアッパーカットも印象的でした。
接近戦で離れ際やカウンターで打っていましたが、空振りでもその描いた弧が目立っていました。
・元気で闘争心が溢れている
試合全体を通して見ても元気あったんですが、これはブレイクから再開時に強く思いました。
すぐ攻めようとするんですね、すぐに。
なんなら、ストップかけた後でも打ってた時もあるぐらい。
また、クリンチするような接近戦でよくある、レフリーがストップをかけていないのにかけられたようなあの一瞬の変な間を、見逃さずに攻めようとする姿勢にも闘争心を感じました。
外国の選手はそういった間を狙って攻め込むシーンよくあるのですが、日本人選手はそういうとこ正義ぶって攻めようとしないんですよね。日本人世界チャンピオンたちもそう。
そこはチャンスなのに!
その点、京口選手は珍しくそういったとこを攻めようとする姿勢がありますから、闘争心を感じるんですよね。
おそらく若いから、という理由もあるでしょうが、それらは見ている人たちにエネルギーを与えてくれる良いボクシングだと僕は思います。
・その他
アルグメド選手はやりずらい選手で最初は手を焼いていましたが、結局基礎ができあがっていた京口選手の方が徐々にペースをつかんでいきました。
11R以降には勝負に出てきた王者に対し、
自分の足も疲労でなかなか力が入らない中でも、打ち合って勝負した試合を展開してくれたおかげで終始楽しむこともできました。
加えて、アッパー系の派手なパンチもあるし、9Rに飛び込む左フックからダウンを奪ってしまうところもある。
今のところは、プロモーション活動もできている。
んー、スター性のある選手ですね。
今後の試合も期待しています。
唯一不安なのはそのプロモーションに関して。
あの煽りVは本人の意思とは関係なく編集されている可能性もあるため、今後何かあった時のために信頼関係は良好であってほしいですね。
日本人はすぐに叩きたがる傾向にあるので、
ネットでは撮影の全様子などの裏側を見せて、実は普通に頑張っているだけの人なんだよ伝えてあげると良いかもしれません。
田口良一 VS ロベルト・バレラ
「田口TKO勝利」9R24秒
田口選手は「強かわいい」というあだ名を付けられていましたね。
そんなこと今まで思ったことなかったですが。まあ、売れればいいんです。笑
・ゾンビのようなタフさ
バレラ選手は、盛んにスイッチする等してなかなかの技巧派スタイルでした。
しかし、その技術を打ち消すぐらいのプレッシャーをバレラ選手に与えることができた田口選手。
相手をジグザグに追ってロープに詰める戦略的なプレッシャーのかけ方ではなく、真っすぐに前に出続けて追い詰めるプレッシャーの与え方でした。
打たれても打たれても前に出てくる、まるでゾンビのような圧力。
これホントに相手からしたら、疲れますよ。肉体的にも精神的にも。
もちろん1R目から、左ボディを効かせてから、ボディへのパンチを中心にダメージを与えて行けたのも効果的でした。
そういった技術面に加えて、強い気持ちの面で勝負する田口選手は対戦相手からしたら嫌な相手でしょうね。
しかも、何となく試合中の姿、表情を見ると応援したくなってしまいます。
八重樫選手、三浦選手もそうですが異常に強い精神力の試合は、やっぱり見ていて熱くなりますな!
・実況の人は田中選手に聞きすぎ
そういえば、この試合中実況の人がやたらと、
「さっきのラウンド、どう思いましたか?」
的な質問を頻繁に田中選手に振っていました。
この実況していた人自体は、かなり熱く伝えて下さり、試合全体的には面白く見れたのですが、
少し田中選手に統一戦の話ばかり聞きすぎだなーって思いました。
仮にも現役の選手ですから解説もしずらいでしょうし、ましてやアピールしまくって次に戦う可能性が高いような選手を、ほめたたえるような解説を暗に求められても良いコメントなんてできるでしょうか。
聞いてて、よく絞り出してるなー、って感心させられましたよ。
高柳さんなら、もう少し気を使っているはずですし、もっと他のこと聞いてあげてほしかったです。
まあそもそも、ゲスト解説よりも、リングサイドで観戦して、試合後に飛び込んで対面する的な方法で、セッティングするのが良いと思うんですけどね。
以上。
しかし、久しぶりに日本のテレビ局の放送で、面白い煽りV見ました。
Twitterでも拡散させてましたし、やっぱ普通に面白くて盛り上がると思います。
視聴率も平均7.1%とそんなに悪くない数字残してますから。(井上尚弥選手の試合とかよくこのぐらいの時あります。)
(参考:田口良一&京口紘人が一夜明け、テレビ視聴率は上々 | Boxing News(ボクシングニュース))
テレビ東京には今後も期待できそうです。
ではでは。